時間は解決してくれない
「時間が解決してくれる」
そんな言葉を聞いたことがある人は多いと思う。
使ったことがある人も。
もちろん私もそう思っていた。
こじれた人間関係なんかは特に
時間が経てば元に戻るのだと
だけど、時間が経って気づいた。
時間は何も解決してくれない
時間はただ、過ぎるだけなのだ。
解決することもあるかもしれない。
でも
それは時間をかけただけなのだ。
時間だけじゃなく
時間をかけて考え、動いた。
もし、何もしてなかったのなら、
ただの錯覚。
そうなったのは相手が動いたのだ
自分が何もしていない間に
相手が考え動いていたのだ。
時間が解決してくれたわけじゃない。
相手が解決してくれた。
そして、誰も何もしなかったなら
時間は過ぎ、人を無関心にさせただけ
解決なんてしてないんだろう。
私は、人間関係がこじれたことがあった。それは、もう1年半も経つ。最初は修復しようとした。嫌だった。だけど、途中から「時間が解決してくれる」周りの言葉もあって、私もそれを信じた。
だけど、違った。
1年半経って気づいた。
時間は解決してくれない。
何も変わることはない。
時間はただ過ぎているだけだった。
そして、私はやっと気づいた。
時間は解決なんてしてくれない。間違いを犯したのは私で。それを取り繕うとしたのも私で。解決するのも私なのだ。私が考えることをやめた時にもう、この問題は解決しなかったのだ。私より前に、相手は考えることをやめていたのだから。お互いが考えることのやめた問題は、ずっと解決しない。忘れられることはあっても、問題は一生。
じゃあ、間違いを犯した私は、どうするべきだったのだろう。
それは、簡単だった。
有川浩の作品「空の中」から引用させてもらう。
(高知弁での会話なので見にくいかもしれないです。読み方も少し特殊「間違うた=まちごうた」)
「じゃあ、間違ったらどうしたらえいと思う?間違ったら、もうどうしようもないが?」
「ないのう」
そのとき間違ったことはもうどうしようもないわえ、と宮じいは言った。
「間違うたことを正しかったことにしようとしたら、いかんわえ。神様じゃないがやき、あったことをなかったことにはできん。」
じゃあ、間違った瞬はどうすればいいのか。
間違った瞬が救われる方法はないのか。
佳江が唇をかむと、宮じいはゆっくりと続けた。
「間違うたことは間違うたと認めるしかないがよね。辛くても、ああ、自分は間違うたにゃあと思わんとしょうがないがよ。皆、そうして生きよらぁね。人間は間違う生き物やき、それはもうしょうがないがよね。何回も間違うけんど、それはそのたびに間違うたにゃあと思い知るしかないがよ。」
自分が間違ったのだと、私は認めなければいけなかったのだ。
なかったことにしようとか、私のせいじゃないとか、そんなこと必要なかった。自分のせいだったのだ。それは100%自分が悪かった。とかじゃない。でも、自分は何%か間違ってしまったのだ。それをきちんと認めるべきだった。
私は、間違って人間関係を壊した。それは認めるだけでは解決しない。
「間違ったことでー誰かを巻き込んだら、それはどうしたらえいが?」
「そらぁ、謝るしかない」宮じいはまたあっさり言った。佳江は食い下がる。
「でも、謝っても許してもらえんようなことやったら?」
「それでも謝るしかないわえ」宮じいの答えは変わらない。
「許してもらえんかったら、それは仕方がないわね。許してもらえんようなことをしたがやと、やっぱりそれも思い知って覚えちょくしかないがよね。」
私は、謝らなければいけなかった。
間違いを認め、それに対して、誠実に。
そして、それでもだめだったのなら、私は、その罪を背負うしかない。
謝ってるんだから許してなんて傲慢だ。
許すか、許さないか、なんて謝られた方が決めることだ。間違ってしまった私は、謝るしかなかったのだ。
許してもらえないのは、それだけ自分が、大きな間違いを犯してしまったのだ。それを受け止めなければならない。
だけど、もちろん。間違って許してもらえない。終わり。
なんてことではない。
きちんと認めたなら、背負って、もう同じ間違いを繰り返さないように、生きるのだ。
こじれた、人間関係はもう修復できないかもしれない。
だけど、それで終わりじゃない。
場所はそこだけじゃない。今ある、次にある関係を大切に、切実に生きればいい。
長くなってしまった上に、何が言いたいのか少し分からなくなってしまいましたが、最後まで読んでいただいてありがとうございます。
今日は、時間は解決してくれないのだから、待てばいいってもんじゃないってことを言いたかったです!!
また、覗きに来てね。